国立大学法人 群馬大学 共同教育学部

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【プレスリリース】拡張現実内で複数⼈と⾏う運動が気分やオキシトシン分泌を⾼める-孤独を癒す運動様式としての発展に期待-

【 投稿日:2024.07.08 】

群⾺⼤学共同教育学部の島孟留准教授、宇都宮⼤学共同教育学部の松浦佑希准教授らの研究グループは、拡張現実(AR)技術を⽤いて複数⼈とともに⾏う⾃転⾞運動が、健康な⼤学⽣の抑うつ気分を低減、唾液中オキシトシン濃度を増加させることを⾒出しました。
運動は⼼理的な健康に良い影響をもたらします。その効果は、個⼈スポーツに⽐べてチームスポーツで⾼い可能性やオキシトシンに媒介される可能性が⽰されています。同グループは、AR 技術を⽤いて孤独な運動を多⼈数での運動のように変えることで、気分やオキシトシン分泌をより⾼める運動様式になると想定して検証しました。14 名の健康な⼤学⽣に「運動なし」、「1 ⼈での⾃転⾞運動(Ex)」、「AR 内での⾃転⾞運動(Ex+AR)」の3 つの条件を課しました。両運動条件(Ex とEx+AR)においては、被験者に低強度(主観的運動強度10 に維持)の⾃⼰ペースの運動を課しました。Ex+AR 条件では、被験者のアバターがタブレット画⾯に投影され、他の10 ⼈のアバターと⼀緒にAR 内での⾃転⾞運動を課しました(下図参照)。各条件を10 分間課す前と直後に、被験者の気分状態と唾液中オキシトシン濃度を評価しました。その結果、Ex+AR 条件でのみ、抑うつ気分の有意な低減や、唾液中オキシトシン濃度の有意な増加がみられました。Ex 条件では、唾液中オキシトシン濃度の増加傾向がみられたことから、Ex+AR が気分やオキシトシン分泌を⾼める上で有効な運動様式であることが⽰唆されました。
今後、本研究成果を⾜がかりとして、孤独の解消に寄与する運動様式の開発や発展が期待されます。
本研究成果は、2024 年7 ⽉1 ⽇に、「Physiology & Behavior」オンライン版で公開されました。

詳細は以下プレスリリースをご覧ください。

プレスリリース

拡張現実内で複数⼈と⾏う運動が気分やオキシトシン分泌を⾼める-孤独を癒す運動様式としての発展に期待-

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発表論文

 




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