東京都議会総務委員会速記録第十一号

平成十二年九月二十八日(木曜日)

   午後一時六分開議
 出席委員 十四名
   委員長                    石井 義修君
   副委員長                   吉住  弘君
   副委員長                   藤川 隆則君
   理  事                   西条 庄治君
   理  事                   星野 篤功君
   理  事                   野村 友子君
                          東野 秀平君
                          藤岡 智明君
                          比留間敏夫君
                          萩谷 勝彦君
                          藤沢 志光君
                          川島 忠一君
                          河合秀二郎君
                          木村 陽治君
 欠席委員 なし

 出席説明員
   政策報道室  室 長             安樂  進君
          理 事             赤星 經昭君
          知事室長            中村 正彦君
          政策調整部長          岡田 重信君
          特命担当部長          松田 紀子君
          国政広域連携担当部長      三枝 修一君
          広報部長            中島 建夫君
          計画部長            関谷 保夫君
          調査部長            松田 曉史君
          首都機能調査担当部長      野村  寛君
          都民の声部長          浅井 憲彦君
   総務局  局 長               大関東支夫君
        理 事               早川 良躬君
        総務部長              高橋  功君
        行政改革推進室長組織担当部長兼務  山内 隆夫君
        参 事               荒川  満君
        参 事               中田 清己君
        人事部長              三宅 広人君
        主席監察員             反町 信夫君
        行政部長              松澤 敏夫君
        地方分権推進担当部長        脇  憲一君
        地域振興担当部長          和田 正幸君
        災害対策部長            佐藤 兼信君
        勤労部長              尾井 幹男君
        法務部長              金岡  昭君
        統計部長              山本 碩一君
        学事部長              小野田 有君
        人権部長              関  正子君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 総務局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百三十四号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十五号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十六号議案 東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百七十六号議案 東京都田無市及び同保谷市を廃し、その区域をもって西東京市を置くことについて
  報告事項(質疑)
  ・三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について
  ・「都政改革ビジョンT 都庁改革アクションプラン−中間のまとめ」について
  ・第二次東京都地方分権推進計画の策定について
  ・地方分権推進委員会意見について
 政策報道室関係
  報告事項(質疑)
  ・東京構想二〇〇〇(仮称)中間のまとめについて


〇石井委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]
〇石井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。



〇石井委員長 次に、報告事項、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について外三件を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
木村委員 それでは、まず三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について、前回の委員会でご報告がありましたことに関連して、若干お聞きしたいというふうに思います。
 まず初めに、このたびの災害が発生して以来、総務局、とりわけ災対部の皆さんは文字どおり不眠不休の仕事につかれて、全力を挙げて任務を全うしていることについて、心から感謝したいし、敬意を表したいと思います。このことをまず最初に申し上げておきます。がしかし、その上でやはり若干の質問をさせてもらいたいと思います。
 この間いただきました資料を見ても明らかなんですが、東京都災害対策本部の設置というのは、一たんつくられて、そして廃止されて、またつくられているという経過をたどりました。廃止をされてから再び設置されるまでの間に三宅島の噴火が続く、この間五回噴火があって、五回目の噴火で再び設置した、こういうふうになっているわけですね。
 そこで、東京都災害対策本部の設置というのはそもそも何なのか、どういう意義があるのか、つくられていないときと、つくられてからということでどういう違いがあるのか、まずその点を説明していただきたい。

〇佐藤災害対策部長 災害対策本部の設置の意義についてのお尋ねでございます。
 災害対策本部は、都の地域に大規模な災害が発生し、または発生するおそれがあると認めたときに、都のみならず、広く防災機関と連携を図って対処する必要があるというときに設置をしていくものでございます。
 今回の災害では、六月二十六日の三宅島の火山活動で緊急火山情報を受けまして、全島民の安全確保を図るため二十七日に設置をしたときと、それから八月二十九日の大噴火によりまして全島民の避難が必要になったときに設置されたものでございます。
 今回の一連の災害では、三宅島の火山活動以外にも、新島、神津島等で局地的な群発地震が続きまして、それに対しても東京都は二十四時間体制をしきまして、自衛隊の災害派遣を要請するなど、必要な関係機関と連携を図りまして、全力で対処してきたものでございます。
〇木村委員 本部を設置すると、広い防災機関と連携を図ってさまざまなことがやれる、つまり、今、三宅以外にもいろいろな災害が続いていたので、二十四時間体制はとっていたのだという説明がありましたけれども、しかし、設置するとしないとではやはり違うという説明だと思うのです。設置されていないときも頑張っていたけどという説明が、続いてあったわけです。
 しかし、最初に設置されたのが六月二十七日で、廃止されたのが六月三十日ですね。非常に短い期間なんです。そして、そのすぐ後にまた三宅島の噴火が始まって、私らが聞いている話では、三宅島の島民から、何で災害対策本部を廃止したのだ、早く設置してくれという声が上がったということは聞いています。しかし、八月二十九日までは設置がされなかった。その間、八月十八日は非常に大きな規模の噴火があって、全島民が避難をするというような、全島に屋内待機の呼びかけがあったり、いろいろしたわけですね。
 ですから、なぜその時点で本部を設置しなかったのかというのは、つまりその時点では後手後手に回ったのじゃないか。そういうことについてのきちんとした反省といいますか、早くつくればよかったなということがきちんと整理されていないと、今後またどういう事態になるかということの対応にずれが生じるのではないかというのが私の心配なんです。
 具体的にいいますと、災害対策本部が設置される前にどんどん危ない事態が続いていって、そして、八月二十四日には教育委員会が児童生徒の島外避難を決定する。それから八月二十八日には、村長の指示で、七十歳以上の人の島外避難という指示が出る。しかし、本部が設置されて全島の避難指示が出たのは九月一日ですね。若干ずれがあるわけです。
 そこで、八月中に自主避難という形で避難をして都内に来た、都営住宅などに入った人などがいるわけですけれども、その人たちは、その後指示されて全島避難で都営住宅に入った人とは違う状況に置かれるという事態が生まれたのです。今どんな事態が起こっているかといいますと、早く都営住宅に入った、しかし、そのときには、住宅はあったけれども、居間の電気もないとか、冷蔵庫もないとか、とりあえず暮らしに困るということで、なけなしのお金で冷蔵庫を買ったり、さまざまな生活の日用用具を買ったという人がいるわけですね。その後全島避難の指示が出て都営住宅に入った方々は、そうした生活日用用具については、現物が支給されるという形になっているわけなんです。その前に形式上自主避難となっている人たちは、洗濯機とかそういうものを自分の金で買ったんだけれども、その領収書も実は持っているのだ、これは何とか支給の形にしてもらえないか、そういう要求があるわけです。
 私は、こういう人たちの要望は、ご本人たちは村長の指示で避難したのだ、勝手に動いたわけじゃないということもいっているようですけれども、買ってしまった物については、領収書もあれば、その分は災害の支援として、当然その分だけお金を支給するとか、そういうふうに差のないようにしてあげるということが必要なんじゃないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
〇佐藤災害対策部長 今お話がございました生活必需品の問題でございますけれども、生活必需品の給与につきましては、災害救助法の適用となる災害によりまして、住宅被害等により生活上必要な被服あるいは日用品等を喪失したために、直ちに日常生活を営むことが困難な者に対しまして、一時的に被災者の生活を安定させることを目的にしまして、被服、寝具、その他生活必需品を給与または貸与するものでございます。
 この法律によります給与というのは、原則として現物によることとされております。現に生活の必需品がある方につきましては、物資の困窮していない以上、この法律によって、なかなか給与対象とはならないというふうにされております。
 なお、現に必要な物資があるということでお申し出があった方々につきましては、その方の状況に応じまして、必要な物資を支給しているところでございます。
 またさらに、今後の支援サービスの提供のあり方等につきまして、村とも協議をしながら、自主避難をした村民に対しましても十分配慮をした対応をしてまいりたいと考えております。
〇木村委員 今のは随分冷たい話だというように思うのですよ。法律によって、原則として現物支給だ、だから買っちゃった物はもうだめなんだというのですけれども、災害救助法の第二十三条、救助の種類というのは、確かに原則としてこういう物は与えると書いてあって、それは炊き出しその他による食料品、飲料水、被服、寝具とか列挙されています。
 そして、第二項にただし書きがあって、救助は、都道府県知事が必要であると認めた場合においては、前項の規定にかかわらず、救助を要する者に対して金銭を支給してこれをなすことができる、法律上そう書いてあるのですよ。ましてやこの場合、対策本部を一たん廃止して、その間どんどん噴火があって、島ではだれが考えても危ない、子どもを先に避難させよう、お年寄りを避難させようと始まっている。その後から設置されて避難指示があった。後から来た人はいろいろ生活用具は支給されるけれども、その前に来た人は、なけなしのお金で買った物が、もう暮らしに困っているわけだから、領収書もあるし、この分は補償してくれないかといったら、この二十三条のただし書き、知事が判断すればいいのだから、やれないわけはないのですよ。このくらいの配慮は、僕は行政としての気持ちじゃないか。何億という話じゃないからね。どうでしょう、検討してもらえませんか。
〇佐藤災害対策部長 ただいまのお話でございますけれども、災害救助法に確かにそういう規定がございまして、私ども、そういった要望もあって、村とも十分協議をしながら対応してまいりたいというふうに思っております。
〇木村委員 村と協議していただくのは大いに結構ですが、それはこうした、たまたまはざまの時期に避難してしまったために、自主避難ということで格差が生まれたという点については、なくしていくという方向で、これは村と協議が必要でしょうから、格差を埋めるという立場で協議をしてください。
 そこで、たまたまこっちへ来てそういうものを買った、もう金がないという窮迫した島民の人たちなどが生まれているわけですけれども、実際に、島の人たちは、観光でいえば一番の書き入れである時期にいきなり災害に遭う、そして農業も漁業も、生業の手段もみんな奪われたまま、もう既に二カ月、三カ月たつ。そしてこちらに着のみ着のまま引き揚げてこざるを得ないということになって、一月やそこらは蓄えでもって何とかなるけれども、この大東京の中で、何をやるにしても、島にいたときのように、裏の畑へ行って野菜をとってくるというわけにいかない、そういう生活の中で、非常に暮らしに先行き不安を感じているというのが実態だと私は思うのです。
 東京都は、これまでそういう避難者に対して十万円の福祉資金の貸し付け−−貸し付けですよね、十万円というのを提供していますが、どうでしょうか、認識として、避難されている三宅島の島民の暮らし、生活実態からいって、この十万円の貸し付けということで当分やっていきなさい、十分である、こういう認識でしょうか。
〇佐藤災害対策部長 今回、避難されました方々に、東京都は、当座の生活費という観点から、生活福祉資金十万円の無利子貸付を緊急的に実施をしたわけでございます。あくまでも当座ということで考えておりまして、三宅島の火山活動が、いまだに終息が大変見えにくい状況にございまして、ご指摘のように長期化して、大変生活が困るということも十分考えられます。このため、東京都は、労働経済局の所管のもとで、緊急就労対策や資金融資などの雇用及び産業支援の対策を実施をしてきております。しかし、就労の機会が得られないとか、あるいは生活に困窮するケース、こういったものも考えられますので、今後は避難された村民の方々の生活に十分配慮しながら、国や村とも連携協力をして、必要な支援措置をしていかなければならないというふうに思っております。
〇木村委員 切実ですので、ちょっとしつこいですけれども、今の答えでは私、不満足なんですよ。つまり、十万円、当座の問題として貸し付けた、無利子ですよということで十分かというと、必ずしも十分でないというニュアンスの答弁、ありました。今、急いで就労対策とか資金融資をやっていることは、私、承知しています。していますけれども、やはり年齢の高い人もいるし、今のこういう時期ですから、うまく就労できないと。当座の暮らしに困るという人が出始めるという時期に来ていると思うのです。したがって、緊急に生活支援の手だてを考えなければいけないというところに来ているのじゃないだろうか、その点、認識を聞かせていただきたいのです。
〇佐藤災害対策部長 災害の種類というのがいろいろございまして、現在の法律制度のもとでは、公的な、個人補償的な災害給付といったものを実施することが非常に困難でございます。
 その実施に当たりましては、法の整備も踏まえた新たな制度を設けることが必要であろうかなというふうに考えております。
 現在避難されている村の方々に対する生活支援、お話のように、長期化すれば大変お困りになりますとか、あるいは不自由になる、こういったことが十分考えられるわけでございまして、今後長引くにつれまして、そういった実態も把握しながら、緊急特例措置といいますか、そういったものも至急検討していかなければいけない、こんなふうに考えております。
〇木村委員 公的な個人補償がなかなか困難という話が出ちゃったので、それはそれでまた非常に重要なテーマだなと思うのです。
 ただその前に、例えば義援金なんかもかなり集まっているというふうに聞きます。私も街頭に立って訴えたり、いろいろこの間取り組んできました。これまでの日本各地の災害で、すぐに義援金などが取り組まれるということがあるのですが、これがそのまますぐ困っている人の生活支援というふうに、迅速に、適切に配分されることになかなかならないという話を、いろいろな例で聞くのですよ。
 厚生省が阪神・淡路大震災の後に改めた防災業務計画では、改めて義援金は適切かつ速やかに配分を行うというふうに強調されているのです。何かそういう点で、義援金が本当に困っている人に迅速に渡っていくことに問題があるというふうに感じられるのです。三宅島の場合なんかも、これは村で決めることなんでしょうけれども、義援金を適切に早く活用することが何か考えられないものなのか。これは東京都に直接聞いてもなかなか複雑な話になるかもしれませんけれども、わかる範囲で教えていただきたいと思います。
〇佐藤災害対策部長 東京都への義援金でございますけれども、現在、平成十二年の八月一日に、東京都義援金募集配分委員会というものを設置しております。
 この委員会で今集計をしておりますが、現在、七億五千万ほどの義援金が集まっておりまして、これについては今後配分計画を策定していくということにしておりまして、やはり避難村民の生活状況を十分把握しながら、こういった義援金の早期活用も含めた、生活支援も至急必要だろうというふうには考えております。
〇木村委員 街頭で中学生がポケットから百円玉を入れてくれたり何かしているのを、僕は経験しているのです。その人たちは、これはもうすぐ、困っている、避難しているお年寄りや何かに届けられるのだろうと思って入れているのです。今いわれたように、配分委員会というのですか、何とか委員会をつくって、そして配分計画を決めて、なるべく早急にという話ですから、どうも一般都民の気分、感情からは距離があるように思うのです。そういう意味で、そうした差を埋めていただくように、東京都は東京都なりの立場で努力をしていただきたいということを要望しておきます。
 もう一つは、都営住宅に入居をした、これは体育館のリノリウムの上よりも畳の方がいいということで、大変喜ばれています。しかし、生活の問題からいいますと、ここをなぜ避難所に位置づけることができないのか。避難所として位置づければ、光熱水費、それから食料費等は災害救助法によって支給することが可能になるというふうに思うのです。
 現に、有珠山の災害では、仮設住宅に入った人を、その仮設住宅を避難所に位置づけて食料などを支給するということで暮らしを支えていますね。こうしたことは、厚生省の通知を見ますと、避難所として、仮設住宅として(代替としての公営住宅も含む)と。設置に伴う備品は支給できる、こういうふうになっているのです。都営住宅も、したがって、都営住宅も避難所として位置づければ、最低の暮らしが成り立たないという人だけでも、ともかく暮らしを守ることができるのじゃないか、この点はどうでしょうか。
〇佐藤災害対策部長 有珠山では、確かに避難所として民宿ですとか、そういったところも活用しながら適用している例がございます。
 私ども東京都でも厚生省と協議を重ねておりまして、そういった適用ができるのかどうかについては現在協議中でございます
〇木村委員 では、ぜひそういう方向で協議を詰めていただきたいと思うのです。
 ついでに申し上げますと、住宅家賃は一応半年はいいですよということになっていて、半年後が心配だという声が都営住宅に入っている人から聞かれます。しかし、光熱費、水道料などは、半年じゃなくて三カ月、それも延納措置、後からもらうよという話なんですよね。これも随分冷たい話だなと思うのですよ。厚生省との協議が詰まるかどうかは別にして、東京都の水道料金、下水道料金などは、避難してきている人、何の収入もなくて、いつ帰れるかわからないという人に、三カ月だけ待ってやる、そういういい方はないだろうと。
 公営企業者の立場からいえば、それはおまけしてやりたいのはやまやまだけれども、そうはできない、こういうふうにいうと思うのです。値上げや何かのときは、よく議会の決議で、中小企業擁護のために一般会計から一定期間減免、値上げ凍結という措置がとられますけれども、私はやはり今回の場合、そうした東京都としての支援は、やる気になれば可能だというふうに思うのです。これは災対部長に聞くというのも気の毒のような気がしますけれども、総務局長はどうですか。
〇大関総務局長 これはそれぞれ各機関が、今、好意といいますか、それぞれのお立場の中で最大限の配慮をしていただいているわけでございます。
 これはやはりそれぞれ企業でございますから、第一義的にこのことを放棄することはできないわけでございます。したがいまして、今現在ではそういうぎりぎりの配慮をしていただいていて、これから先、支払う立場の方たちがどういう状況に置かれているかということを総合的に判断して、その中で各機関がそれぞれの中でまたどういう援助をするのか、減免にするのか、そういう踏み込みをしていただけるのではないかという期待をしております。
 そういう点では、私どもとしてもできるだけそういう実情をそれぞれの機関に訴えて、できるだけの配慮をしてくれるようにという要請はしていきたい、こう考えております。
〇木村委員 これは公営企業と一般会計の関係などがやがて問題になると思うのです、公営企業の立場からいえば。ですから、それぞれの機関がやっているというふうにいわれましたけれども、やはり最も実情に合うように総務局も対応してほしいと思うのです。
 というのは、例えば三宅島にいる人は、東京都の水道料金は別に払っていたわけじゃないのですよね。こっちへ来て水道料金ということになるわけなんですが、水道料金というのは、下水道もそうですけれども、百円払うとすれば、半分以上は東京都の水道をつくってきたさまざまな投資の償還や何かに充てられるという形のものですから、たまたま東京に来てそういう料金を払わなければならないというのは、そんなことまで考える島民の人はいないでしょうけれども、やはり気の毒だというふうに、私は思います。
 そこで、先ほど災対部長から、公的な補償というのは我が国では困難だという話が出ました。代表質問でも我が党はいったのですが、個人の能力、努力ではいかんともしがたい大災害に遭った場合には、その人が再び生活を立ち上げるために、その生活を支援し、補償していくというのは、公の責任で援助するというのは、アメリカでもそうですし、その他外国でもそういう制度が確立しているというのが国際的な流れです。ところが我が国の場合は、残念ながらそうなっていないというのが実情であります。
 私ども、過日の代表質問で、個人補償の問題について取り上げて質問いたしましたら、知事から、個人補償については、平成十年十一月から施行されている被災者生活再建支援法により、被災者個人に対する支援制度が確立していて、東京都ではその基金も出している。三宅島に適用するかどうかは、被害状況を調査中であって、適用条件が整い次第必要な措置を講じたい、こういう答弁をもらったのです。
 そこで、その被災者生活再建支援法によって被災者個人に対する支援制度が確立しているとまでいわれたので、この法律を調べました。しかし、結論としては、この法律では三宅島島民の個人補償は難しい、この法律だけで対処しようとするのは難しい、私はそう思うのです。
 いろいろ調べてみますと、まず家が全壊していること、使えなくなってから半年以上たつこと、それから申請すること、そして年収五百万以下の世帯については最高で百万円、年収五百万以上の人は最高で五十万円、それも、お金は出すけれども買う物は決まっている。生活用品−−冷蔵庫とか洗濯機とかいうのは領収書なしでも買ってよろしい、しかし、クーラーとかストーブは、買ったら領収書をつけて報告しなさい、こういう法律です。個人補償とはほど遠い話なんです。
 ですから、被害を調査した上で適用できるかどうか決めてからというようなことだと、あと何カ月も先の話だし、仮に適用されても、もう既に現物支給されているものをまた買う必要はないわけですから、要らないということになるわけです。まあ、せっかくの知事答弁ですけれども、三宅島島民にとってみれば、現実に合わないというふうに思うのです。
 ですから、この答弁だけで、やります、やってますというふうにいわれちゃ困る。私は、そこは東京都は知恵を出して、それではどうするか。先ほどからいろいろやりとりしていますけれども、生活困窮者は出るよというのは、お互いの認識です。村と協議するということは、もちろん手続上大事ですけれども、東京都がその気になって、どうやって個人補償に通ずる、生活を支える手段を講じるかということが今問われると思うのですけれども、まず、この被災者生活再建支援法に対する災対本部長の認識などもお聞かせいただきたいと思います。
〇佐藤災害対策部長 被災者生活再建支援制度というのがございまして、被災者生活再建支援法の中では、いわゆる自然災害によりまして、その生活基盤に著しい被害を受けた世帯、こういった方々の自立した生活の開始を支援するためにこういった法律ができているわけでございます。確かに先生おっしゃるように、三宅島の状況は、全壊、半壊も含めて、今、島に島民の方々お住まいになっておりませんので、判定が難しいということもございまして、実は国土庁の方にも私どもお願いをしておりまして、例えば有珠山で、ビデオ等で全壊、半壊を判定した、こういったようなケースもございまして、できるだけ弾力的な運用をお願いするといったことも含めて生活再建支援制度の適用を考えております。
 また、さらに個人補償、先ほど申し上げましたように、現行の法制度のもとでは、こういった個人補償的な災害給付を実施することは大変困難でございまして、今、即この法律のほかになかなか個人的な補償ができないというのが実情でございます。
 これから、避難された島民の方々の生活状況、だんだん切迫してまいりまして、特に緊急特例措置といったものが必要だということになりますれば、こういった実施も含めて、国、あるいは村、あるいは都も積極的に検討をしながら、どういった対応がいいのか、その辺を見きわめながら、十分検討をしてまいりたいというふうに考えております。
〇木村委員 さっきの被災者生活再建支援法というのは、そういった意味で三宅島の避難民、島民の人たちに役に立つかどうかわからないというお話がありました。私、役に立ってほしいとは思いますけれども、現実に法律を見て、政令を見て、それからいろいろな通達を見ますと、これはとても使えないというのが実態なんです。
 あの法律ができる前に、雲仙・普賢岳の災害とかいろいろあって、どこでもそういう災害があったときは、町長とか市長とか県知事が必死になって、どうするのかと、町ごと生活が破壊されちゃうわけですからね。いろいろなそういう努力があって、紆余曲折を経て、阪神・淡路大震災後にあの法律ができたのです。
 だけど、さかのぼって調べてみますと、一番いいのは、雲仙・普賢岳のときに長崎県が復興振興計画をつくる前の基金を、国から金を引き出してつくったやつなんです。これには個人補償の中身がかなり盛り込まれているのです。基金事業ですから、そういう意味では、我が国の法に縛られてなかなか難しいのもうまくクリアしながら、例えば一世帯月三万円ずつ、非課税世帯については月十万円とか、その人が生活を再建されるまで月々の生活費−−あれを買いなさい、これを買いなさいというのじゃなくて、そういう個人補償的なものを事業の中に組み込んで、そして基金を運用するという形をとっているのです。
 東京都は、財政が苦しいとはいえ、もっと財政規模も大きいわけですから、工夫の余地はこれからもいろいろあるのじゃないかというふうに思います。
 私は、今度の三宅島の災害、これまでの地域防災計画、風水害編とか震災編とか読みましたけれども、そこに挙げられているのは、一過性の噴火被害といいますか、ということの対応がいろいろ書かれています。今回は大分違うのです。長期にわたっている。地震にも、松代の群発地震というのがあって、長期にわたった経験がありますけれども、ああいう自然災害であって、東京にとっては初めての体験じゃなかろうか。そういう意味では、これまでの法の枠がこうです、厚生省がこういってますということの枠の中で考えるのじゃなくて、発想を変えて、やれることはやるという立場で、ぜひ後手に回らないように手を打ってもらいたいのですよ。
 最後、やはり局長の決意を、その辺は聞かせてもらいたいですな。
〇大関総務局長 今回の三宅島みたいな例は、恐らく今まで余り例がないのだと思うのです。だから、今できております基金の考え方なんかも、そういう想定でつくられてないのだと思います。村全体が避難しなきゃならないというようなことですね。
 阪神・淡路のように、またそこへ戻れる、復興するだけであるということであるならば、非常にわかりやすい復興になるわけです。今回のように、終わりもよくわからない、果たしてその後に島の状況がどういう形になっているのかも想像がつかない、そういう中で、今の法律でどうやってそれを完全にクリアできるかということは、大変疑問でございます。
 東京都も、だから就学の場合は今度百万円まで育英資金を適用したり、それから中小企業者に対しても、ご案内のとおり、利息についても補てん、補強したり、あるいは貸付枠についても増加したりということで、いろいろなケース別に今対応しているというのが実態でございます。
 ですから、先ほどの先生の基金の問題も、今三百億でしたか、基金がありまして、これを六百億までふやそうという目標があるわけです。この使い道もできるだけ柔軟性を持った内容に変えてほしいとか、こういう要請は当然できるはずなんです。ですから、そういう全体の取り組みの中で三宅島の災害、あるいは神津島や新島にも合うような法律に適用してもらうような要請もしていく必要があるだろうと思っております。
〇木村委員 今のはそういうことで、終わりがよくわからないという事態だけに、行政の側が機敏に先のことまで心配していることが島民に伝わるようにやっていただきたいというふうに思います。




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