三宅中3年
平松富美乃さん14
島に帰ることを前提に進路を考え、三宅高校を受験することに決めました。三中に六人いる女子で、三高を受けるのは私だけ。でも、姉二人も三高だし、島に生まれた時から決まっていたみたいなものです。小さいときから毎年、島の一大行事でもある三高の文化祭を見に行って、あこがれていた学校でもあります。
そろそろ切羽詰まってきたけど、秋川で受験できるので緊張しないですむと思います。
(読売新聞2001.2.18)
平松さんはおそらくいま,三宅島で結婚してそこで子どもを生み育てる自分の姿をはっきりと思い描いているのでしょう.しかし彼女のこの望みが叶うかどうか,私は火山学者としてはっきりとした答えを彼女に渡すことができません.
彼女が三宅島で自分の子どもを生み育てることはできるかもしれない.それが叶えられない望みだといま断言することはできない.しかし,叶えられると保証することもできないのが事実だ.
火山ガスの大量放出は,まだまだ続くようだ.当初わたしが考えた1年は,どうやら甘い見通しだったようだ.近い将来,火山ガスの放出が下火になったとしても,それで沈静化する保証はない.さらに激しい大規模な噴火が発生する可能性もある.いや,そうなりそうに私は思う.
いっそのこと激しい噴火で三宅島全土がさっさと壊滅したほうが,住民にとっては幸福なのでなかろうかとまで思う.こんなことを言う私は不謹慎なのだろうか?
早川由紀夫 2001.2.18.1550