秋川三宅村小中学校への来年度教員配置を特別扱いしてはならない

三宅村には小学校3つと中学校3つがありました.クラス数は27で,担任教諭がその数だけいました.いま秋川高校敷地内では1学年1クラスで運営していますから,クラス数は島にいたときの1/3の9です.したがって必要な担任教諭の数も9人なのですが,年度内の避難だったから,27人体制がそのまま維持されています.

1月15日までに,三宅小2年・阿古小2年・坪田小1年と3年の4クラスの児童数がゼロになりました.来年度,この4クラスに担任教諭を配置することはできないはずだとわたしは考えます.

 表1 児童数 2001.1.15現在

1年 2年 3年 4年 5年 6年 合計
三宅小 4 0 6 4 11 10 35
阿古小 1 0 4 6 7 6 24
坪田小 0 4 0 2 6 3 15
合計 5 4 10 12 24 19 74

もし来年度も27人体制で行うとしたら,それは無駄だけでなく(学級経営上)弊害ですらあると,私は考えます.ひとつのクラスに担任の先生が3人いて,週替わりで教壇に立つしくみを4カ月経ったいまも続けているのはすでに不適当です.この不適当を来年度も継続するとしたら,看過できません.

来年度は秋川三宅村小中学校への教員配置を見直して,大幅に減員するべきです.クラス担任数は5+3=8人にすべきです.新入学児童を迎えないのですから小学校1年のクラスが欠けて,9でなく8になります.もちろん小規模学校の常として,教科担任教諭の手厚い配置は必要でしょうが.

表2 教職員数 2001.1.15現在

三宅小 14
阿古小 15
坪田小 14
小学校合計 43
三宅中 16
阿古中 14
坪田中 15
中学校合計 45

島にいたときは伊豆・阿古・坪田の3地域にそれぞれ小学校・中学校がありましたが,いまはぜんぶ秋川に集まっています.国の基本方針である40人学級の例外として認めるだけの十分な理由はそこにありません.40人以下の学年には,担任教諭がひとりしか配置されないことになっています.三宅小学校・中学校に40人を越える学年はありませんから,クラス数は小学校5・中学校3になります.それ以上のクラス担任の配置はできないはずです.

火山災害による緊急事態だといって,年度を越えてまでもその応急処置が継続されるべきだと私は思いません.この火山災害はおさまる見込みは立たないというのが,国と都の「公式見解」です.見込みが立たないとは,島に帰れる保証がないということを意味します.したがって現状を日常とするのが妥当だと私は思います.

秋川高校敷地内にふつうの小中学校をつくる方向にむかうべきです.それができないなら,三宅村は小中学校を離すべきです.無理して維持をはかると,地域共同体のたからである子どもたちをだいなしにします.子どもたちの教育を軽視する地域共同体に明るい未来はありません.

早川由紀夫(群馬大学教育学部助教授)
2001.1.17.1115/18.1220