21世紀の三宅島は,20世紀までとはまったく異なる様相を呈するとわたしは予想します.2000年6月末からの2カ月で,三宅島火山の地下システムがそれまでとはすっかり変わってしまったとわたしはみます.
21世紀の三宅島がどうなるか.そのヒントは6世紀の伊豆大島にあります.6世紀中葉に伊豆大島でいまの三宅島と同じようなことが始まったと思います.そのときを境に,それまでの地下システムががらりと変わってしまいました.
詳しくは,1996年に地学雑誌に掲載された小山・早川論文をお読みください.ウェブでは,小山さんのサイトでテキストのみお読みいただけます.英語ページに図表がいくつかあります.
長文かつ専門的ですから,お忙しいかたのために,21世紀の三宅島を予測するために有用な図を下にご覧に入れます.
横軸が時間,縦軸が噴出量です.グラフの階段の平らが長いときが平和なときでした.高いステップは大量のマグマを噴出した悪いときです.もちろんマグマ噴出だけが悪いときに限りませんが,目安になります.
1.45 ka(1450年前)にあたる6世紀中葉のS2.0噴火以降,階段に足を置くのがむずかしいくらい,多数のステップが積み上がっていることをみてください.頻繁に大きな噴火が続いたのです.伊豆大島の場合,8世紀初頭のN4.0噴火のあとで,ようやくしばらくの平和が訪れました.三宅島がこれから伊豆大島6世紀と似た推移をたどるとすると,困難の時代は21世紀だけでは終わらずに,22世紀までずれ込むだろうと思われます.
6世紀〜8世紀の時間経過をどうやって知ったのかと,地質学的関心をもったかたは,私のフィールド火山学をご覧ください.そのなかから,以下のページをご覧ください.
2000.10.03.1125