早川由紀夫の三宅島ページ

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8.31

都知事会見 石原知事は次のように述べた:「またかならず20年たったら(噴火が)来るんだから…」.たしかに三宅島は昨年まで,およそ20年の周期で噴火を繰り返していた.しかし昨年の噴火によって三宅島の地下システムは大きく変わってしまった.火山学者の多くは,三宅島の20年周期はもう成り立っていないとみなしている.この新知見を都知事にブリーフィングすべき責任を負っているのは誰だろうか?

三宅村企画のミスコン、応募ゼロで中止に朝日新聞).何かが変わる予感.

M3.1 昨晩8.30.2054,三宅島中央直下10kmで,M3.1の発震がありました.神着と阿古で震度2でした.三宅島中央直下の地震としてM3.1は際だって大きい.深さ10kmも際だって深い.

8.30

43mm/時 本日未明0時から1時までの1時間に,三宅島で43mmの雨が降りました.泥流が出たと思われます.
先週の台風11号のときの最大は,26mmでした.

8.27

行幸 両陛下は,本日午後,静岡県下田市内で避難生活をしている三宅の人たちを慰問する(時事通信).昨年夏の全島避難後はじめて,被災住民のところへの行幸である.なお神津島の現地対策本部へは,先月26日,行幸があった.

東大地震研究所御蔵島カメラ この2,3日の三宅島噴煙は高い.

8月23日11時.これは低い.

8月27日7時.高い.3000メートルに達している.どちらもヨッシー作成「今日の三宅島」より

帰島するには -泥流に関する誤解- いま三宅村民の間に広がっている泥流に関する誤解を佐久間達巳さんが指摘しています.

地震保険への加入を 一時帰宅する人で,地震保険にまだ入ってない人は,現況確認をしてもらった上で地震保険に加入するとよいです.JA共済なら「たてこう」です.現況確認をしてもらうための調整はけっこうたいへんだと思われる.いますぐ行動しないと間に合わないだろう.→7.09コメント →2000.6.14有珠コメント

8.26

週刊こどもニュース きのう8.25.1810からのNHKテレビ・週刊こどもニュースを見ました.「今三宅島はどうなってる?」という特集でした.NHKは指定公共機関ですから,「業務を通じて防災に寄与しなければならない」と災害対策基本法6条で定められています.その目から見ると,看過できない不適切な報道内容があったので指摘します.

  1. マグマは上がって下がったのか 昨夏,三宅島の地下をマグマが上昇してきて噴火を起こした.その後マグマは地下深いところへ戻っていった.もう噴火していないと,番組では,図解つきで説明がありました.本当にそうだったでしょうか?すくなくとも火山噴火予知連も気象庁もそのような説明をしたことがこれまで一度もないと思います.マグマが上がってきていないと予知連と気象庁がみなしたからこそ,昨夏の全島避難が9月にずれこんだのです.マグマが上がって下がったと説明した火山専門家がいなかったとは言いませんが,その人たちは少数派だと思います.昨夏,マグマが三宅島の地下を浅いところまで上昇してきた証拠は,まだ提示されていません.この説明を聞くと,ひとは「マグマはもう地下の深いところに戻ったのだから,噴火に関しては安心だ」と解釈しがちです.そこには(これからの防災対策上,致命的とも言える)大きな落とし穴があいている.
  2. コーラの実験 コーラ瓶を振って栓を開けた.栓を開けたときにコーラが噴き出したのが昨夏の噴火であり,その後もしばらく泡が出つづけているのが,いまの火山ガスの大量放出だと説明がありました.この説明も,こと三宅島のいまに関しては,不適当です.昨夏,三宅島で起こった地学事件の本質は,13億トンの岩石が地下の深いところに落ち込んだことです.そのとき(ついでに)噴火が起こって1600万トン(番組では「1700万トン」とテロップが出た)の火山灰が大気中に放出されました.陥没量のわずか1.2%にしかすぎません.いまの火山ガスの大量放出がどのようなメカニズムで起こっているのかは,十分よく解明されていると言えませんが,すくなくともコーラが噴き出したことの余効として泡が出ているのとは違う現象だといえます.わずか1600万トンの火山灰噴火がいまの火山ガス大量放出を導いたのではありません.火山ガスの大量放出を導いたのは,13億トンという莫大な量の岩石落下です.このコーラ実験をスタジオでわざわざ実演したことの背景には,昨夏に起こった大量の岩石落下すなわちカルデラ形成というたいへんまれな地学現象への不当な過小評価がみえます.そしてこの過小評価は,現在進行中のこの災害を(指定公共機関であるNHKが)理解する仕方に大きく影響しています.13億トンの岩石落下がもたらす帰結を火山ガスの放出だけだろうと考えるのは,あまりに楽観的な(被災者感情に過度に配慮した)予測だと言わざるをえません.

泥流 台風11号の雨で,阿古の鉄砲場ほかに泥流が出た.しかし大規模ではなかった.

8.21

台風11号 15時からの1時間で,三宅島に26mmの降雨があった.泥流が出たと思われる.
 
一周年報道 全島避難からまもなく一年になります.そして一時帰宅も予定されています.この機会に三宅島のまとまった報道をしようとするマスメディアの動きがいくつか見えます.今回が,三宅村民に与えられた(本当に!)最後のチャンスになるでしょう.
 
地殻変動とガス放出 GPSによる観測データをもとに,気象庁がきのう三宅島の収縮が停止していると記者会見したらしい(気象庁ウェブにはまだない.Y!ニュースの毎日新聞と時事通信).気象庁GPSだけみると,収縮から膨張にいま転じようとしているようにもみえる.しかし国土地理院のGPSをみると,この半年間,三宅島の地殻変動は停止しているのが確かなようだ.
 噴火予知連は5月,この地殻変動とガス放出に密接な因果関係があるとみて,地殻変動が低下しているからまもなくガス放出も低下するだろうと見通しを述べた.それから3カ月たった.地殻変動はほぼ停止したが,ガス放出はいっこうにおさまらない.噴火予知連が5月に採用したモデルは真でなかった可能性がつよい.三宅島からのガス放出は,いつ終わるとも知れない.その未来予測を,科学的根拠をもって確定的に言うことは,まだだれにもできない.また,いつかガス放出が低下したとき,三宅島で何が起こるかあるいは何も起こらないかを科学的に予見することも,だれひとりできない.

8.13

一時帰宅の往復はがき その1 その2

8.03

かざんきっず--小学生のための火山見学ガイド-- たくさんの小学生が火山を訪れて,昔の大噴火の痕跡をみたり,温泉に入ったり,森のおいしい空気をいっぱい吸ってくれることを願ってつくりました.

8.02

少し我慢したら』投書 一時帰宅について(東京七島新聞7.28) 欲しがりません勝つまでは.どうやら火山に勝つ気でいるらしい.たいした自信だ.