三宅島2000-2001年ページ

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2.27(火)

政治判断と専門家の責任 住民の一時帰島より先に,保守復旧のための夜間滞在が行われるという.より危険なプロジェクトを先にすることにしたこの政治決断は,次の条件によってなされたのだろう.

  1. 一時帰島を求める住民側に,熱意と交渉力がない.
  2. 当局は,災害がまもなく終了すると楽観視している.島をあきらめて家財道具を持ち出すことではなく,島の保守復旧に専念することに決めた.

この政治判断には,専門家が最近なした(2.05予知連絡会,2.20都召集の検討委員会)近い過去の評価と近未来の予測の結果が大きく影響した.こんご村民の財産がむざむざ失われた場合と夜間滞在員の生命が失われた場合,これら二つの会の委員を委嘱された専門家の倫理的責任はゼロでない.会合出席にたいする報酬をもらったのでしょうから.

毎日新聞2.26科学欄[もっとサイエンス]三宅島・全島避難から半年 前例のない噴火パターン 【菊地正太郎】は,かなりよく書けていると思います.村人全員に読んでもらいたいものです.1年がまんすれば島に戻れると確信しないほうがよい.
 ただしこの記事中の「熱せられた火口周辺の岩石の放つ光が反射して夜間に噴煙が明るく見える「火映現象」もみられるようになり」は,そう考えた専門家は少数だったと思います.カルデラ床で火山ガスが燃えていたと私は解釈しています.村松さん@東北大によると,4.3〜45.5vol%かつ270℃の硫化水素がカルデラ床にあったのだろうとのことです.この条件は,いまの三宅島の状況では,比較的容易に実現可能だと思います.赤外放射するほどの高温岩石が(1カ月の長きにわたってほぼ常時)地表に現れていたならたいへんなことですが,火山ガスの燃焼なら,驚くに値しません.

2.26(月)

村教委が保護者に郵送した2.23文書 
いまなら間に合う 23日に杉山和芳さん(ししょ)が空から撮影した写真をみるかぎり,9割以上の家屋はまだ無傷のようにみえます.泥流・土石流の被害は(しろうと目にはおそらく)印象的ですが,じつはたいしたことありません.被害部分の強烈な印象が反復して思い出され,日を追ってその印象が自己増幅していく傾向があると思います.ほとんどの住家は無傷です.いまなら間に合う.取りに行ける.
 杉山さんは,村民の目で,ふるさとの島のいまを切り取ってきました.専門家が撮った写真とは違う何かがそこには写っている.

2.23(金)

2.22(木)

無料電話スキャンダルは,どうやらこのままうやむやになるようです.権利を侵害された人とだまされてテレホンカードを供出した人のどちらも声を上げないからだと思います.寮にはまだ無料電話が設置されていません.子どもたちは従来通り緑の電話にテレホンカードを差し込んで電話しています.そのテレホンカード集めはすでに中断していますから,いまあるストックを使い果たしたあとは,電話代の負担が保護者に重くのしかかります.そうなってからでないと,解決策を捜さないのでしょうね.これを「三宅じかん」というらしい.
 三宅村人の処遇も,この無料電話スキャンダルと同様にまもなくうやむやになって,人々の記憶から忘れ去られるのでしょう.三宅村人がみずから選択した道です.

全国初の公立中高一貫校・宮崎県五ヶ瀬中等学校(毎日新聞2000.3.13記事) 全寮制でこのような先駆的取り組みをして成果を上げている学校を,三宅村中学校と三宅高校は視察して参考にすればいいのに.

教育委員会へのファクス2通

春の風 いままでずっと西風に吹かれて東に横倒しになっていた噴煙が,立ち上がって,そしてすこし西に傾くようになりました.春の風が吹いています.まもなく首都圏にも異臭の洗礼が戻ってくるのでしょう.(東大設置の御蔵島カメラ)

2.21(水)

第3回三宅島火山活動検討委員会報告(2.20)批判

金曜日秋川訪問は公務出張 あさって2.23(金)10時から,秋川高校で三宅村教委の会議があります.2.17(土)にすでに書きましたが,私は,その会議を傍聴したい旨を村教委に伝えています.会議は,その規則により,公開することになっています.私の金曜日秋川訪問は文部科学教官による公務出張として事務処理されていることを,いまここでお伝えします.私は国立大学教育学部の助教授です.私が属する組織の設置目的は,この国の初等中等教育の諸問題に取り組むことです.

2.18(日)

三宅高校を受験します(平松さん,三宅中3年)

2.17(土)

集中居住したいの?したくないの? 院内集会12.08のまえに呼びかけ人があらかじめ用意したアピール文の表題は,「三宅島噴火災害はまだ始まったばかり "みんなで知恵を、そして行動を"」でした.議論を経てまとめる段階で,牛山さん@京都大学から,「表題に具体的なアクションをいれたい."集中居住に向けて"と入れたい」と発言がありました.
 具体的アクションは,村民みずからが決断すべきだと思っていた私は,牛山提案をすぐに採用することをせず,会場に向かって何度も問いかけました「入れますか?入れませんか?」.「入れたい」という声がいくつか上がり,会場の雰囲気があきらかにそちらに流れました.「入れないほうがよい」の意見は私まで届きませんでした.そして,"集中居住に向けて"の文字がアピール表題に入りました.
 あれから70日が過ぎました.集中居住に向けて,どなたかアクションを起こしましたか?院内集会には26人の三宅村民が参加しました.いま何を考えていらっしゃいますか?おかしいとおもいませんか?恥ずかしくありませんか?
 するつもりがないことは初めから言わないことです.だれかにやってもらうつもりなら,要求するのは横柄です.与えられるものだけで満足しなさい.
 実体のない自治体に対して漫然と地方交付税を交付しつづけることは不適当です.そして,そのような自治体には,首長と議員と役場職員も不用です.
 
次回の村教委会議は23日 朝日新聞多摩によると,23日(金)に村教委の会合があるそうです.この会議を傍聴したい希望を私は村教委に電話して伝えました.三宅村教育委員会の電話番号は村・支庁共同HPにありました.村教委の規則(4-12)には「会議は公開とする」と明記してありますから.
 ただしこの規則には例外規定があって,委員の過半数の議決で秘密会にできるとあります.この規定を使って11月の会議は秘密会になりました.しかし特定個人のプライバシーがかかわっているのではなく,村の重大問題を話し合う会議なのですから,それを秘密会でやるのはおかしいと私は思います.23日の会議は,11月の会議以上に,全国民が注視しています.10億円を超える義援金とテレホンカードを全国からもらった恩に応えるつもりは村教委にないのだろうか?

2.16(金)

NASDAのサイトに,噴火前から現在に至る三宅島の衛星画像多数がみやすく整理されていることに気づきました.

あなたから合併の提案ができる住民発議制度 (総務省のページ)に次のようにあります.「有権者の50分の1以上の署名をもって、合併協議会(合併に関する関係市町村の話し合いの場)の設置を請求できます。」有権者が3000人なら60人でいいのですね.簡単に集められそうな数だなあ.

雪化粧 14日夜から15日朝にかけて,三宅島に雪が積もりました.(東大設置の御蔵島カメラ) ひょうたん山も雪をかぶって真っ白になったんですね→村・支庁HP

一転して通学を認めることにした理由はなに? きのうのNHKニュースによると,「三宅村の教育委員会は東京・あきる野市の高校で集団生活をさせている三宅村の小・中学生について、これまでの方針を変えて親元からの通学を認める方針を固め、今後、都などと調整をすすめることになりました。」とのことです.このニュースが村教委の方針を正しく伝えていると仮定して,以下では議論します.指定公共機関がいいかげんなニュースを流すはずがない.
 通学を認めるのは4月の新学期から,というのんびりも批判すべきですが,それ以上に批判すべきは,村教委が確固たる方針を持たず,村の存亡がかかっているこの危機に,半年たってもその場しのぎの対応をつづけていることです.通学を認めろの声に,村教委は10月と11月の2回にわたって,「認めない」と文書で答えました(10.13方針11.21文書).その後,どんな事情の変化があったのでしょう?村教委は事情の変化を説明すべきです.「通学可能な一部の地域からのみ通学を認めることは、著しく公平性を欠く」と断言したわけですから,その「公平性」をどのように確保したのか説明してください.あるいは,みずからの判断に誤りがあったことを認めて謝罪すべきです.このどれもしないまま,その場しのぎの思いつきで前言を翻すこのような対応を平然となし,そして保護者がこれを容認してしまうのなら,秋川での寮制小中学校は子どもたちのためではなく,それ以外の何か別の目的のために運営されていると言わざるを得ません.村教委と保護者は,子どもたちを利用しています.ひととして絶対にしてはならないことを,いま秋川でしている.
 なお通学を認めないと言ったのは村教委だけではありません.11月1日,都教委・課長が「認めない」と私に直接言いました.今回通学を認めるなら,村教委にあるのと同じ説明責任が都教委にもあります.なぜあのとき認めなかったのか.
 もはや通学バスを手配しているような段階ではない.3月末で小学校を廃止すべきだ.児童数上回る数の教職員を配置してまで児童に辛苦をなめさせ続けようとするほんとうの意図は,どこにある?

2.14(水)

2.11(日)

石原慎太郎さんへ,なめられていますねえ,都の「木っ端役人」に.貴台の発言から48時間たちましたが,特設公衆電話は秋川寮にまだ設置されていません.都知事の発言というのは,こんなに軽いものだったのですか?

秋川特設公衆電話にかんする詳しい情報がSAKUMA NOWにあります.保護者である議員によるインタビュー記録ですから,信頼すべき重要情報です.

2.10(土)

2.09(金)

石原都知事は,本日15時の記者会見で,柴沼・毎日新聞記者の質問に次のように答えた(抜粋):
 予知連
Q「長ければ最悪一年以上かかるのではないかということだが,それをうけて都は?」
A「できるかぎりの援助をしているが,それを踏まえて長期となれば考え直せるところは考える.」
 無料電話
A「それは知らないな.あ,そうですか.そんなもの置いとけばよいのであって…
A「どっかにひとつ,おとうさんおかあさんにただで電話かけられますと貼り紙かければいいんだ」

2.08(木)

本日13時,新しいメーリングリストは第三世代に移行しました.みなさまの参加をお待ちします.

「ちょっと待ってね」 緑の公衆電話を使っているうちにテレホンカードの残り度数が少なくなったので,電話の相手に「ちょっと待ってね」と言って舎監室に新しいカードを取りにきた小学生がいるそうです.電話は切らずにつなげたまま.この事例からわかるように,わたしが先日書いた「湯水のごとく」は,誇張ではありません.子どもたちにとって,いまの寮の緑電話は無料電話とまったく同じです.ただ違うのは,NTTに毎月200万円の収入があることだけです.

14人は他の高校へ 三宅村立中学校3年生39人のうち,三宅高校へ進学希望した生徒は25人だったようです.14人は他の高校を選んだようです.最終的には,20人が三宅高校を選び,19人が他高校を選びました.(2.22.1425加筆)

2.07(水)

無料電話子供はダメ(朝日新聞2.06) 村教委は秋川寮制学校が終了するまでテレホンカードの提供が続くとおもっているのかしら?いま配布されているテレホンカードが尽きたあと電話代は保護者の負担になる.これは,とうぜんの姿かもしれない.いやもしかしたらテレホンカードを提供し続ける「奇特な」支援者がいるかもしれない.今回の三宅災害では,自然も人間もとんでもないことが起こる.

わたしの見通し このままで終わるなら,いまの二酸化硫黄大量放出があと5年続いて終わる,というシナリオがいまもっとも考えやすい.しかしそれだけ大量の二酸化硫黄を放出しながら,何もなく終わるとは考えにくい.噴火はさらに新しい段階に進むだろうとみられる.したがって,5年たてば有毒火山ガスはおさまって帰島できるの考えはもっとも楽観的見通しだとみるべきだ.すくなくとも60歳以上の方は,もう島に帰って生活することはできないといま思ったほうがよい.

2.05(月)

3カ月ぶりの予知連見解が今晩でます.前回は11月1日にでました.そのときの見解文には,危険が続く長さはきわめて漠然と「当面」としか書かれませんでした.しかしきょうの予知連は,それより踏み出した評価を述べるだろうとみられます.明るいニュースは私の耳に聞こえてきません.(0955)

都教委の指導力 5カ月かかりましたが,ようやく問題の所在を理解していただけましたか?>三田村課長.最終的には石原都知事が責任者ですが,実務の指揮者はあなたなのでしょう?これでもなお寮制小学校を放置し続けるのですか?

子どもたちにとって一番いいかたちで学校生活が送れるかたちを見出すことが保護者にとってもベストだと思う.村教委は保護者や子どもたちの状況を十分に把握していますから,村教委を全面的にバックアップしていきたいと思っています」(東京メトロポリタンMXテレビ2000.11.16)

村教委が保護者や子どもの状況をほんとうに把握していますか?学校の意見すら把握できていない彼らがそれを把握できますか?

2.04(日)

きょうのことば

秋川特設公衆電話の続報3

 NTTは九月十二日,学校側に「本来、子どもに親との連絡などで
使ってもらう電話なので、そういう使い方をしてほしい」と申し入れた
が、学校側は「特設電話は親からの問い合わせなどの受信用に
使っている。無料電話を子どもの側に置くと混乱する」などと答え、
そのままになったという。
 三宅村教育委員会の職員は「担当者がいないのでコメントできない」
とし、秋川高校側は「災害対策用の業務のための電話という認識だが、
週明けにでもNTTや三宅村教育委員会と話し合いたい」としている。
(上毛新聞2.04;おそらく共同通信配信記事)
奇しくも大森文書の日付と同じ9月12日に,NTTから学校へ説明・依頼があったことが新たにわかりました.ここでいう「学校」が秋川をさすのか三宅をさすのか,まだ不明ですが,いずれにしろ,特設公衆電話の設置目的を知らなかったのではなく,9月12日にはすでに知った上で,それからずっと意図的に子どもたちに使わせていなかったことがわかります.2.02に紹介した三宅村立学校幹部の発言とよく呼応します.第二パラグラフにある秋川高校側の弁明「災害対策用の業務のための電話という認識」は,第一パラグラフにあるNTTの主張と矛盾します.秋川高校かNTTかどちらかがウソをついています.
 なお,「無料電話を子どもの側に置くと混乱する」の予測は外れたことが明らかになっています.緑電話の前に行列する小さな子たちの(想像するだけでも)いたいけな姿は全国の同情を集め,テレホンカードだけでおよそ2000万円分集まりました.この金額は,寮に置かれた6つの緑電話を5ヶ月間毎日5時間使い続けても,その半分しか消費できないほどの巨額です.じっさい子どもたちは,10月中旬以降,湯水のようにテレホンカードを与えられるようになり,それを使って何不自由なく電話をかけています.カード度数が尽きれば,それだけを理由に新しいカードがもらえます.そしてもらっています.(子どもたちにとっては)無料電話が置かれているのと,実質的には,同じです.しかし,常軌を逸した長電話や電話の奪い合いなどの混乱が生じているとは聞いていません.「学校側」の推測は,プロとして恥ずべき,読み違いだったと言えます.

私の意見 きのう秋川高校3年生が退寮しました.彼らが使用していた第2棟は「4月から三宅の小学生らが移るため,これから改装が行われる」(上毛新聞2.04;おそらく共同通信配信記事)とあります.そのようなことをいまやってはならない.第2棟を三宅の小学生に提供してはならない.小学生は秋川寮からいなくなるべきだ.

当事者のホンネ 私の限られた交流関係から意見収集したものです.これらが全体を代表しているかどうかはわかりませんが,いま世間で一般に考えられているのとは,たぶんずいぶんちがった意識が(すくなくとも一部の)当事者間に広がっています.このことを,まだ支援を続けている人たちに知っていただきたい.

2.03(土)

きょうのことば

秋川特設公衆電話の続報2

朝日新聞で大きく報道されても,女子寮1階は緑電話(有料)のまま.2.03.1100撮影 男子寮1階も同じ.なぜ迅速に無料電話に置き換わらないのだろう? 男子寮(第1棟)1階集会室に置かれた特設公衆電話(無料電話).あとから設置された2台のうちのひとつ.束ねられたこのコードを伸ばせば,緑電話のところまで届きそうだ.

2.02(金)

秋川特設公衆電話の続報1

平成13年三宅村議会第1回臨時会(1.31)の報告がSAKUMA NOWにあります.

2.01(木)

三宅村立小学校保護者会1.26レポート(鈴木利彦)
 
秋川寮公衆電話の怪 秋川学校寮の一階ロビーには緑の公衆電話が置かれています.テレホンカードまたはコインを使用する有料電話です.寮生活を強いられている児童生徒は,毎晩テレホンカードを握りしめてこの緑電話の前に行列して親に電話します.
 しかしNTT東日本は,秋川高校内に無料の特設公衆電話を14回線設置していると公表しています(9月2日第2報).きのう1月31日第18報では16台設置していると書いています.
 16台の無料電話はどこにあるのでしょうか?見たいものです.NTT東日本の説明書きによると,特設公衆電話は避難住民の通信手段確保のために設置されるものです.これは,災害対策基本法80条が指定公共機関にたいして義務づけた応急処置をNTTがただしく遂行しているものと解されます.じっさいNTTには,過去の自然災害発生時に多数の無料公衆電話を避難所に設置して被災者の通信手段を確保してきた実績があります.
 秋川寮ではいまも食事が無料提供されています.これは秋川寮が避難所であるとみなされているからです.であるなら,児童生徒が秋川寮内で親と電話で話すことは,避難所における避難住民の通信にあたると解されます.一方,職員室内でおこなわれる業務の音声連絡・ファクス通信・インターネット接続をそうだとみることはむずかしい.(0845)