気象庁は噴石を,物質名としてではなく,加害要因として用いています.
三宅島測候所からさいきんでた火山観測情報をお読みになれば,
おわかりになると思います.そして,気象庁ウェブページの写真を
みれば,それがどんな加害要因を指しているかは,一目瞭然です.
気象庁はつめいの噴石と,地学事典の噴石=cinder対応と,歴史的にどちらが
先で,先取権がどちらにあるかはしらべればわかることでしょうが,
私はさほど関心がありません.
噴石ということばを将来的には駆逐するのがよいと考えます.
三宅島測候所は,
「島内では火山灰に引き続き注意が必要です」(火山観測情報176)
を
「島内では火山礫と火山灰に引き続き注意が必要です」
に訂正する必要がありますね.
それがないまま,次の爆発で火山礫による死傷者が出た場合,
気象庁の責任は免れないでしょう.
なお私は,伊ヶ谷と阿古の間の道路に突き刺さっているという「噴石」?が
たいへんきがかりです.
新聞を読むと,噴石を降下火山礫の意味でつかっている社が複数ある.
どうやらどこかの通信社がそう伝えたらしい.
上毛新聞8.19には,「ピンポン球大の噴石」「一センチ大の噴石と灰」という
おかしな表現がある.
読売新聞と朝日新聞は,正しく「小石」(たまにはほめる).
毎日新聞は無言及.いや「坪田地区で直径5ミリほどの噴石が見つかったほか、三宅村役場付近でもピンポン玉大の噴石」と書いている.通信社配信を利用したのだろう.
気象庁本庁職員は大丈夫だろうが,
三宅島測候所の職員が噴石を正しく理解しているかどうか心配.
伊豆大島1986噴火でも,降下火山礫を噴石と言ったテレビ局があった.
噴石ということばはわかりにくいから,気象庁は以後使わないでほしいと
考えます希望します.以後は噴石にかえて,
(日本火山学の通常用語である)弾道岩塊あるいは投出岩塊を使ってほしい.
村が,島外避難をまったく考えていないことがわかります.
それなら,村役場の職員にお願いします.
伊ヶ谷の道路につきささっているという直径50cmの岩がなんであるか,
どうやってそこに突き刺さったのかを,緊急に調査して報告してください.
調査できないのなら,できるひとに依頼してください.緊急です.
ちばさん2893は噴石ではないだろうというが,
私は噴石である可能性を7割とみています.
2848まつさんへ,
村営牧場管理棟の位置を正確に教えてください.
2万5000地形図には,村営牧場に建物のマークがひとつあります.
もしそこだとすると,小火口から2.25km.
ここまで40cmの噴石が到達したのが事実なら,
伊ヶ谷と阿古の間(どうやらここらしい)と小火口の最短距離は
3.5kmだから,無理な話ではない.
伊ヶ谷の道路に直径50cmの岩がめり込んでいるという未確認情報があります.
これがほんとうなら,気象庁用語の噴石です.
弾道軌道を描いてとんできて着弾したものです.
弾道岩塊は,空気抵抗を受ける率がちいさい大きなものほど遠くまで
達するという特徴があります.直径50cmはたいへんよい数字です.
山頂火口内の小火口から伊ヶ谷までの距離は3.7kmと意外と短い.
高さ15kmの噴煙柱から弾道岩塊が到達してもおかしくない距離です.
小火口は火口底の南東にあいているから,北西にある伊ヶ谷へ向かって飛び出した
岩塊は火口内壁にじゃまされずに遠くまで達することが可能です.
この説明が正しい場合,3.0kmとちかい坪田に到達しなかったのは,
火口内壁が岩塊の飛行をさまたげたからだと解釈できます.
小火口がいまの位置に開いている限り,弾道岩塊の危険は伊ヶ谷から神着の
間の北西象限にあります.
伊ヶ谷の道路にめり込んでいたというその岩塊の素性を早急に調べる必要が
ありますが,そんなことせずに島外に脱出したほうがいいかもしれません.
2891. 2000年08月20日 09時34分16秒 投稿:早川
山頂火口内の小火口は坪田寄りに開いています.
その小火口から坪田中心街までの距離は3.0km.
一方,神着の測候所までの距離は4.5km.
この違いが,みかけ以上に重要なのかもしれない.
坪田が(降灰があった)八丈島の方向にあることはもちろん重要.
三池や伊ヶ谷で降った小石の,とくにサイズ情報がほしい.
すでにちばさんが2885で解説していますが,わたしは別方面からコメントします.
気象庁は,噴石について次のように定義しています↑
>噴火に伴って、火口から吹き飛ばされる噴出物で、時には、火口から数km程度まで飛散
>することがあります。落下の衝撃で死傷したり、家屋・車・道路などが被害をうけるこ
>とがあります。
そもそも噴石は,気象庁がはつめいした火山学用語です.火山学界での用法を
気象庁が採用したのではありません.ですから,この気象庁定義は絶対です.
この定義でははっきりよみとれませんが,過去の気象庁の使い方をみると,
噴石は,日本火山学でいう弾道岩塊・投出(とうしゅつ)岩塊と同義です.
ですから,坪田にふった小石を噴石と言うことを気象庁はしないでしょう.
坪田には小石が降りました.
降ったその小石にもろにあたれば,車のガラスは割れるし,人はたぶん死ぬと
言うことをさだぞうさんも私も警告しているのです.
いま,噴石ということばは忘れてください.
小石が降ることの危険を取り扱ってください.