ちばさん掲示板での私の発言(7.06-7.09)


1836. 2000年07月09日 11時33分52秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
>いずれにせよ、マグマはもういなくなった
>という「おしるし」ということになるのでしょう

というちばさんの解釈にまったく賛成.

はやしさん,おっとちがった.ここでは,ほたほたさんだ.
ほたほたさんの説明は,一般の方にはちょとむずかしい
のではないかと危惧します.

私なりに,今回の三宅島-神津島の地変をわかりやすく整理すると
次のようになります.

・26日,三宅島の真下からマグマが上昇してきた.

・地下の浅いところ(〜2km)に達して,自分がまわりより
軽くないところに気づいたマグマは,それ以上(浮力で)上昇することが
できなくなって,真横に北西方向へ進むことにした.

・真横に進んでいるとちゅうでマグマは,27日午前,阿古沖の海底に
ちょっと悪さをした.しかし,自分が海底にでることはなかった.

・かなりの量のマグマがかなりの距離を移動したので,その移動した先の
神津島で,1日に震度6弱の地震があった.

・4日から,三宅島山頂直下で地震が起こり始めた.マグマの移動に
よって生じた地下のバランスの乱れを解消するためだった.

・8日夕刻,その解消作業がついに地表に達し,地下に用意された空間に
向かって(ここはやや過剰に比喩的),26日山頂直下に上昇してきたまま
真横へ動くのを怠慢していたマグマが,雄山山頂を道連れにして真下に
崩れ落ちていった.このときの地震はとくべつの種類のものだった.

・崩れ落ちた量の1/1000くらいが大気中に放出されたので,
風下の三池に火山灰が降った.

・地下深くに落ちていった量がかなりのものだったから,また神津島に
震度6弱の地震を起こした.

・9日未明以降に報告されている(白い)噴煙は,8日夕刻に山頂にできた
大きな火口の新しい壁が崩れ落ちていることにともなう,ホコリだろう.

8日夕刻に地下深いところに落ちていった物質の量は,26日に上昇してきた
マグマの量とほぼ同じか,その数倍程度だろう(前回,前々回の噴火の分も
今回の落下で帳消しにした可能性がある).


ということから,三宅島とその直下はいまたいへんスッキリした状態だと
思われます.
もうとうぶん(〜20年),三宅島は噴火しないでしょう.
ただし,他の火山の噴火と,地震の警戒は必要です.
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1835. 2000年07月09日 10時59分21秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
早川@7時のNHKニュースはこの掲示板に書き込んでいる最中に
後ろのテレビでやっていたのに気づかなかった,です.

動く映像はまだみてない.

おおさとさんのアドバイスにしたがって,気象庁サイトを
いまみました.

なんで臨時火山情報出さなかったんだろ?
出す寸前に噴火してしまったのではないだろうか.

地震回数・微動振幅・傾斜計をみると,破局に向かって
まっしぐらに進んでいたことがわかる.
(まあ,事後だからいえるのですけどね)

上の3データがウェブでリアルタイム公開されていたら
よかたなあ.

ほぼリアルタイム公開は,東大地震研の震源情報と
国土地理院のGPSだけだった.

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1827. 2000年07月09日 07時28分46秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
坪田のさだぞうさんへ,

降った灰の詳しい分布を報告してくださって,
ちばさんだけでなく私もたいへんありがたいと思っています.

思ったより,分布範囲が狭いですね.
台風一過のつよい西風だったのでしょう.

1811で私は10万トンと書きましたが,下方修正する必要があります.
2万トン程度だと思います.
噴火マグニチュードで言えば,0.3です.

これは,昨晩21時前のNHKニュースで流れた降った灰の映像を見て,
一周道路で一番厚いところが1mmていどだと見積もってのことです.
厚さ1mmは,1000g/m2に相当します.

1983年10月3日に坪田に降った小石にくらべたら,
ずっと小粒で,ずっと少量だった.

1983年のように小石が降ったり,溶岩が流れてくることは,
たぶん,ないだろうと思います.

しかし神津島で震度6弱の地震があったことと,
27日以来ほとんど止まっていた地面の動きが,きのうの噴火のときに
動いたという情報もあるので,それの分析が急がれます.

国土地理院(GPS)と防災科学技術研究所(傾斜計)のページには
(日曜日のためか)まだない.

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1812. 2000年07月08日 22時21分08秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
ひできちさんへ,

5日の火山観測情報70号は,
1940年噴火と似たことが起こることを想定していると読めます.
きょう8日まで,山頂直下の地震が継続し,
それが現実となったわけです.

火山観測情報70号は,臨時火山情報として出した方がよかったと
わたしはそれを初めて読んだとき思いました.
だって,新しい危険を述べているのですから.

きょう8日まで山頂直下の地震が継続したのですから,
きょう臨時火山情報をだしてもよかった.

残念ながら,気象庁は3連勝を果たせなかったと言うべきです.
臨時火山情報がないまま噴火したのですから,
有珠以降は,2勝1敗だということになりましょう.

なお記者会見で竹内課長が
「新しいマグマではない」と語ったそうですが,
噴火の原動力は26日のマグマであって,それ以降に新しく上昇して
きたマグマによる噴火ではない,と受け取るべきです.

つまり,このままでは,これが大きなことに発展する心配は
小さいとみてよいと思います.
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1811. 2000年07月08日 21時56分59秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
これで晴れて「三宅島2000年噴火」ですね.
火山灰の量は,ざっと10万トン.
噴火マグニチュードでいうと1.

虫が知らせた.
いや,台風が知らせたのかな.
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1802. 2000年07月08日 16時30分35秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
日本気象庁も,
「海水変色」と「噴火」を区別しています.

日本活火山総覧(第2版)*
で,59福徳岡の場などをごらんください.

*これは,必携.政府刊行物扱い所(たしか県庁所在地にはある)で,
2500円で売っている.
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1801. 2000年07月08日 16時25分11秒  投稿:早川 
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/index.html]
ん?

海上保安庁の窪地発見のニュースを聞いてもなお,私は
噴火かだったかどうか強く疑っています↑.

・そもそも海水の化学成分を分析して,噴火の有り無しを
判定することが可能だろうか?

・スミソニアンのGVNでは,変色海水はdiscolored seawaterと記述されて,
噴火eruptionとは区別されています.
たとえば,日本近海の1996年分は下をご覧ください.
http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/catalog/GVN/96J

#専門家が自分の専門分野の認定問題で厳しい側の意見をいうのは,
これは当然だと思います.
甘い判断をすると,雪印や割りばしのようにひどいことになる.
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1799. 2000年07月08日 15時36分29秒  投稿:早川 
 [http://www.kishou.go.jp/press/miyake/29_1800/mate19.pdf]
すでに29日の噴火予知連記者資料20で公開されていました.

根拠を書かずに大家の太鼓判だけで断定する行為は,
科学とは認められません.

こういう文章を気象庁は記者配布すべきではありませんでした.
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1798. 2000年07月08日 15時25分50秒  投稿:早川 
 [http://www.volcano.si.edu/gvp/gvn/volclist/vla00128.htm]
しまのさんのいうスミソニアンの誤報が,下を言うのなら,それは誤りです.
スミソニアンの名誉にかかわることですから,すこし解説します.

Subject: Miyakejima photos; ash at White Island
From: Lisa Koenig
Date: Sun, 02 Jul 2000 21:57:23 -0700


From: Dan Shackelford

*************************
Miyakejima, Japan photos
*************************

Photos and information about the Miyakejima submarine eruption are
available at:

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/shimano/miyake2000/esurface.html



このメールの原発信人Dan Shackelford
は,スミソニアン博物館とは無関係です.

このVolcano Listservメールをみて私は,GVNの筆頭エディターである
Rick Wundermanと以下の会話をしました.
くぎを差したというところかな.


Date: Mon, 03 Jul 2000 11:27:46 -0400
To: Yukio Hayakawa
From: "Rick Wunderman"

Yukio--Thanks, we will probably write a brief report on what is now
available. More next month. Rick

At 02:12 PM 7/3/00 +0900, you wrote:
>Dear Rick,
>
>Submarine eruption west of Miyakejima has not been confirmed yet.
>It can be, or most likely to be a hydrothermal event on the sea bottom.
>
>No solid ejecta, such as floating scoria, is found.
>
>Yukio
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1771. 2000年07月06日 17時32分16秒  投稿:早川 
 [http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/topics/MIYAKE/kaitei2.html]
中田さんたちの海底調査報告(2)に写真があります.

海底で液状化が起こって噴砂があったのではないでしょうか.
噴砂丘のように私には見える.

熱水と呼べるほどの高温だったかすら疑います.

この写真の割れ目からの噴出物があの海水の変色を起こしたのなら,
6.27地変は噴火とは言わないほうがいい.
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