実施体制

その取組の実施体制としては、教育学部をコアに、医学部医学科・保健学科、社会情報学部、地域連携推進室、大学教育センター、学生支援センターの全学体制、また地域の行政、スポーツプログラマー、地域住民が相互にその特性を活かしたプロジェクト体制をつくり、健康スポーツクラブサービスを展開している。その実績を基に大学として総合的な健康づくりプランナー育成カリキュラム(図1)を展開している。

健康プランナー育成カリキュラムチャート


カリキュラムは基本的には

  1. 大学教育センターのカリキュラム
  2. 教育学部のカリキュラム
  3. 学部開放専門科目のカリキュラムを「健康づくりプランナー育成」に総合化する内容である。

大学教育センターカリキュラムは、全学体制による教養教育の健康科学・スポーツ科学・疾病予防、食生活と健康、地域文化等を健康スポーツによる健康づくりへ総合化するように組み立てている。また、「学生支援センターの地域貢献活動学生協力者養成講座」「課外活動リーダー研修会」等により学生の社会参加への意識を高め、ボランティア先進を育成している。

 教育カリキュラムは、プランニング基礎、プランニング経営、プランニング実践の3段階に機能的に分けている。プランニング基礎は、「健康づくりプランナー」として健康づくりのコアになるスポーツの意味について学び、そしてそのスポーツを通して積極的に社会参加を促すことを目的にフィールド体験学習、自然体験学習、探求的学習を開設している。それぞれの教育内容は、積極的、自主的に学習行動が出来、かつ自然環境、社会環境、生活環境からのニーズを的確に把握し、課題を抽出する能力を実体験的に育成するカリキュラムである。プランニング経営は、抽出したニーズや課題を経営管理学的手法から健康づくりプランを実際に立てることを学習する。 エリアサービス、プログラムサービス、インフォメーションサービス、あるいは危機管理システム、調査等の内容・方法、評価方法、評価をもとに健康スポーツプログラムの作成、その実施方法等について具体的に学習する。プランニング実践は、これまでに学習したものを基本に「健康づくりプランナー」として実践を行う。実際に健康づくりサービス活動を通して特定地域との関わりを持ち、協働型課題解決プロジェクトの一員として体験的に学習する。
図2は、「健康づくりプランナー育成システム」である。

健康づくりプランナー育成システム

このように「健康づくりプランナー」としての地域の健康づくりに参加することは、教師あるいは専門職業人としての社会的責任を自覚し、実践的な問題解決能力や経営管理能力を習得させることができ、現代ニーズにあった人材の育成が行なえる。

教育学部では、プランニング実践について平成15年ドから次ページ図3のサイクルで調査、評価、プログラムサービス、健康スポーツ講座の開講等健康スポーツクラブサービスをコアに協働型課題解決プロジェクトを組織し、地域の健康づくりに貢献してきた。学生は、健康スポーツクラブサービスサイクルに関わり、調査研究・サービス活動「基本的属性調査、体力測定調査、ブドウ糖負荷試験、医学的血液検査、栄養調査、健康評価、健康クラブづくり、健康プログラムの作成、健康プログラムの実施、健康スポーツ指導、そして一定期間サービス後のプログラム評価、研究報告書の作成、シンポジウム」等から総合的、実践的に健康づくりプランニング学習している。(データー・資料等図4.5.6及び表1参照)

また、「総合型地域スポーツクラブ−群大クラブ−」(データー・資料等図8群大クラブイメージ図参照)(平成17年度日本体育協会から設立補助金を受け、現在設立準備中)において実際にクラブの子どもへのプログラムサービス等の企画・経営に積極的に関わり実践的にプランニング学習している。スポーツ活動の前に「寺子屋」と称して学習支援も行い、多くの課外の学生が学習現場体験として携わっている。平成17年12月の開始から平成18年3月までの4ヶ月間に延べ290人の課外活動の学生がボランティアとして携わった。

健康スポーツクラブサービスサイクル

 課外活動は、学生部学生支援課が推進しており、このような健康づくりプランニングを指導体験学習として正課の活動として認定し、教育学部の学生の積極的な参加を推奨していきたい。

 学部開放専門科目カリキュラムは、健康問題について、社会学、経済学、医学、保険学等いろいろな専門分野から学習するプログラムを組んでいる。学生はそれぞれを学んだ上に「健康スポーツクラブサービス」をコアに健康問題について総合的に課題解決する方策を学習する。例えば、医学部による健康づくりプランは、生活習慣病、要介護に関する診断・評価「問診、ブドウ糖負荷試験、血液検査、血圧測定、機能測定、身体組成測定」等を行い、その健康評価のもとに「生活習慣病一次予防・介護予防と健康スポーツプログラム」講座を開講している。この取組は、実際の健康スポーツプランづくり、実践の際の安全教育の立場から非常に重要である。

 地域連携推進協議会のもとに平成15年から平成17年の3カ年の「健康づくりサービス」の取組の中で、それぞれの町村は、合併問題、健康サービスの縦割り行政問題、医療費・介護費等経済問題、少子高齢化問題、過度問題……等の問題が山積みにされ、このプロジェクトの推進において教育面からの取組には限界を感じずにはいられなかった。健康づくり・地域づくりには、県や自治体とも連携し、一層強固な「健康づくりプラン体制」の整備が必要に思われた。

 「車社会が県民生活に及ぼす影響評価(健康生活支援プロジェクト)」を含め、いくつかの地域貢献事業に関わるボランティア学生の養成や支援は、学務部学生支援課が積極的に行っている。「車社会が県民生活に及ぼす影響評価(健康支援プロジェクト)」のこれまでの一連の活動に関わってきた学生数は、この3年間で延べ350人を数え、さらに平成17年12月からスタートした総合型地域スポーツクラブ「群大クラブ」へ学生ボランティア数は4ヶ月間で延べ290人が参加し、やはりその高い社会参加への志を感じることが出来た。

 学務部学生支援課では、平成15、16年に「地域貢献活動学生協力者養成講座」を開催、また毎年「課外活動リーダー研修会」を開催し、その中で学生の課外活動の活性化、地域貢献ボランティア教育を行っている。
実際の地域貢献活動に対して多くの学生ボランティア参加を見ることが出来ているのは、学生支援課の教育カリキュラムの成果と思われる。

健康スポーツから部サービスのプログラムの意味

 本学の取組の創造性は、地域密着型健康づくりプランナーの育成を健康スポーツクラブサービスをコアにした協働型課題解決プロジェクトにおいて、地域の健康課題を総合的に理解し、かつ課題解決を実践・実習的に行うことにある。また、「健康スポーツクラブサービス」の共通概念を一般的なスポーツの概念に留まらず、地域の文化、風土、経済、生活等の特性と関連させて実践することから非常に広範囲からのサービスが可能になり、健康づくりに対する専門性を総合化することができる。例えば、上図のような音楽リズムとダンスと有酸素運動、ブロンズ彫刻と身体の調和美と身体組成等と関連づけることから、健康づくりの専門性が「健康スポーツ」へ総合化され、あわせて新しい概念が構築される。

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