障害学生支援室の業務と設備
群馬大学教育学部障害学生支援室では、現在以下に掲げた業務を行っています。

障害学生支援室の設備
ノートパソコン、タブレット型パソコン、無線LANルーターなどの情報保障機器があります。聴覚障害学生の要望や、授業の形態により使い分けています。
聴覚障害学生への情報保障
情報保障とは、聴覚に障害があるために「授業がわからない」という声や、「授業を聞きたい」という聴覚障害学生のニーズに対して、音声による情報を文字にして伝える方法や手話通訳などを用い、授業等を「聞く権利」を「保障する」支援活動のことをいいます。
群馬大学では、具体的に以下のような情報保障を行っています。
- 「授業の情報保障」
通常の時間帯に行われる授業はもちろん、夜の授業、休日に行われる授業、集中講義など、聴覚障害学生が受講する全ての授業に対して情報保障を行っています。 - 「授業以外の情報保障」
入学式、卒業式、オリエンテーション、就職ガイダンス、教員採用試験対策講座、教育実習など、学生生活の多くの機会に情報保障を行っています。
情報保障は常に2人体制で行っており、原則として2人のうち1人は、支援室に常駐する専門的な技術を持つ技術補佐員が入っています。
学内外との連絡や調整
群馬大学では障害学生支援室の職員のほか、学生や学外からの登録者も情報保障を行っています。特に、音声による情報を文字にして伝える方法で情報保障を行う人を、ノートテイカー(テイカー)と呼び、そのような情報保障のことをテイクと呼んでいます。
障害学生支援室では、聴覚障害学生・テイカー・各団体などとの間で、以下のような連絡調整の業務を行っています。
- 「テイカーのコーディネート」
聴覚障害学生のテイクが必要な時間を把握し、テイカーを探して配置しています。テイカーの資質や授業の内容を考慮して、聴覚障害学生に対してより良い情報保障が出来るように工夫しています。 - 「学外関係団体との連絡調整」
地域の手話通訳団体、要約筆記団体と連絡を取り合い、情報交換をしたり、情報保障に協力をいただいたりしています。
聴覚障害学生などへの情報提供
聴覚障害学生、テイカーはもちろん、教職員へも情報提供を行っています。
- 「支援室通信の発行」
テイカーの共通理解を図るため、聴覚障害学生からの要望や、情報保障の知識・技術に関わる情報を定期的に提供しています。平成18年6月から平成19年9月までに、11号発行しています。
資料:支援室通信(平成18年7月発行 第3号) - 「教員への配慮願い作成など」
半期ごとに、授業の担当の教員に配慮願いを渡し、聴覚障害学生の要望を伝えたり、情報保障への理解を深めていただけるよう努めています。また試験の際は、試験を受験する際に必要な配慮のお願いをお渡ししています。
資料:聴覚障害学生に対する配慮について
資料:聴覚障害学生の試験受験に対する配慮について

支援室通信や、障害学生支援に関する資料や新聞記事を常に掲示しています。
より質の高い支援を目指した取り組み
より質の高い支援を目指して以下に掲げた業務を行っています。
- 「テイク講習会の開催」
年に5回ほど、テイカーの技術向上のためにテイク講習会を行っています。
平成19年度には、11月から1月次のような内容の講習会を行いました。
また第5 回までは講習会終了後に、テイク技術向上のための実習会を行いました。
平成19年度テイク講習会 第1回 平成18年11月28日(水) 14:00~16:00【参加者9名】 講話 「情報保障とは」「テイカーのマナー」
(講師:障害学生支援室職員)第2回 平成19年12月5日(水) 14:00~16:00【参加者14名】 講話 「情報保障 Q&A」
(講師:障害学生支援室職員)第3回 平成19年12月12日(水) 14:00~16:30【参加者13名】 講話・実技 「ノートテイカー養成講座」
(教育学部障害児教育講座准教授・障害学生支援担当教員金澤貴之先生)
内容/なぜ情報保障が必要なのか、どこまで伝えればよいのか、など第4回 平成20年1月9日(水) 14:00~16:00【参加者13名】 講話など 聴覚障害者体験・相互評価
(講師:障害学生支援室職員)
内容/テイクを受ける体験、アセスメント、ログの検証第5回 平成20年1月23日(水) 14:00~16:00【参加者7名】 講話 「手書きノートテイクについて」
(講師:障害学生支援室職員)第6回 平成20年1月30日(水) 14:00~16:30【参加者9名】 講話 パソコン要約筆記テイカー養成講座
内容/要約についての考え方、具体的なテクニックについて
(講師:PC 文字通訳者会 ubiquitous 代表 照木篤子先生) - 「授業資料の収集、整理等」
大学の授業の高い専門性に対応するため、事前に教員から資料をもらえるよう働きかけ、資料の下読みやパソコンへの単語の登録、ビデオの文字おこしなどを行っています。聴覚障害学生が、より授業の理解を深められるよう工夫しています。
資料:ビデオ文字化資料作成へのご協力のお願い - 「授業後のログの検討、管理」
群馬大学では、基本的に全ての授業で2台のパソコンの連携入力による情報保障を行っています。情報保障された文章は講義後に検討し、問題点を把握して、その後の情報保障に活かすようにしています。 - 「テイク報告書への対応、保存、管理」
テイカーに毎回報告書を書いてもらい、常に問題点を把握し、対応するように努めています。
資料:活動報告書 - 「テイカーへのきめ細かな対応」
必要に応じ、テイカーに対して、技術の向上やよりよい情報保障に役立つようなアドバイスをしています。また、テイカーがテイクをして困ったことや悩んだことなどを、気軽に相談できる雰囲気を作るよう努めています。
支援者の募集や養成
学生のテイカーは卒業し入れ替わってしまうので、新規のテイカーの募集にも力を入れています。
- 「新しいテイカーの募集」
聴覚障害学生やテイカーの学生と協力し、学内オリエンテーションでの募集、ポスターの掲示、ビラの配布などを行っています。聴覚障害学生が履修する様々な授業の専門性に対応するため、教育学部に限らず、他学部の学生にも協力してもらえるよう働きかけています。
資料:テイカー募集のビラ - 「新しいテイカー対象の講習会の開催」
新しく登録したテイカーに、基本的な知識や技術を学んでもらうため、講習会を行っています。
事務処理
学生のテイカーは卒業し入れ替わってしまうので、新規のテイカーの募集にも力を入れています。
- 「テイカーの勤務予定表、勤務実施表の作成」
行われた情報保障を記録し、テイカーごとに勤務予定表、勤務実施表を作成しています。それを元に、テイカーには大学から謝金が支払われています。 - 「パソコンのメンテナンス、無線LANの管理」
群馬大学では、基本的に全ての授業でパソコンによる情報保障を行っているため、使用中不具合が起こらないよう、常にメンテナンスを行っています。